ちょっと気になる話 その④ コンセプトと一貫性
今回はお店のコンセプトと一貫性について。
新規開業で出店される場合、支店展開の場合問わず、出店の際はみなさん非常に念入りにコンセプトを練り上げておられます。
そして、お店のコンセプトは当然ですがすごく大切です。
出店の際、お店のコンセプトを外してしまうと、その後の努力でカバーするのが非常に難しくなりますし、大幅に外してしまうと、軌道修正にかかる大幅な出費もしくはそのままお店の命が終わってしまう場合も多々あります。
個人開業で、限られた資金を元に出店する場合は特にその事実は恐怖です。なので、多くのオーナーさんは出店してからもこのコンセプトは果たして正しい方向を向いているのか?という事にすごく敏感になっている事かと思います。売上が上がってない時は特に。
ただ、一概には言えませんがお店を出してすぐに順調に繁盛店になるケースはどちらかというと稀で、特に個人店の場合であれば軌道に乗るまで早くても数ヶ月を要するケースが少なくありません。そして…軌道に乗るまでのこの間にブレてしまうお店が実は多く存在します。
最初決めたコンセプトは悪くないのに、あせってドンドンぶれていってしまう、入念に練り上げたコンセプトを簡単に捨てて、思い付きのアイデアに振り回されてしまう、そういったケースです。もちろん正しい試行錯誤は必要ですし、常に新しいアイデアを出して、経営に反映していくというのは繁盛店の必須条件に上げられるひとつだと思いますが、その際に忘れてはいけないものが一貫性なんです。
新しいメニューを開発する時でも、流行っているからという理由では無く、自分のお店に合うかどうか、客層に合うかどうかという視点で見ていかないと、なんだかバランスの悪い、何屋さんかわからない、どんな人向けのお店なのかわからないお店に仕上がってしまいます。〇〇が流行っているから、〇〇をお店に置こう!、これからは〇〇の時代だから、〇〇をお店に取り入れよう!とか、時代の流れに合わせた店作りというのは大切ですが、肝心なのは、その工夫が、自分の店にとって一貫性をもった行動になっているかどうかです。
お店の運営と試行錯誤は切っても切れない関係にありますが、何かを変更する時は、その変更はお店のコンセプトに合致しているかどうか?、一瞬立ち止まって考えて見るのも悪くないかもしれません。
稲泉
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